要旨
本稿が問うのは、診断年とともに上がった 5 年生存率が、「早い進行度で見つかる人が増えた」(進行度の構成の動き)から来たのか、「同じ進行度でも生存率が上がった」(進行度ごとの生存率の上昇)から来たのか、である。地域がん登録の 1993〜2011 年診断の 5 年相対生存率(臨床進行度別・男女計)で、M026 の分け方を時間の向きに当てた。新しい数学定理も新しい法則も主張しない。
第一に、進行度の分かる人の生存率(三つの進行度の生存率を対象者数で重みづけた平均・本稿の計算)は、胃で 63.8(1993〜96 年)から 66.0(2003〜05 年)、69.0(2009〜11 年)に上がった(第4節)。
第二に、これが本稿の芯である。胃の 1993〜96 年 → 2003〜05 年の伸び +2.2 点は、構成の効果 −0.3 点と進行度ごとの効果 +2.5 点に分かれる。 進行度の分かる人の中で限局の割合は 54.1 % から 55.2 % に少し増えたが、遠隔も 15.3 % から 17.7 % に増え、構成は伸びをほとんど運んでいない。2009〜11 年まででも +5.1 点 = 構成 +0.1 + 進行度ごと +5.0 である。領域の生存率が 40.2 から 51.9 に上がったことが大きい(第5節)。
第三に、前立腺だけは逆で、1993〜96 年 → 2003〜05 年の伸び +22.7 点のうち構成の効果が +13.8 点(0.61)である。 限局の割合が 43.0 % から 66.1 % に増え、遠隔が 40.3 % から 16.2 % に減った。2009〜11 年まででも 0.56 が構成である(第5節)。
第四に、比べた 16 部位のうち、1993〜96 年 → 2003〜05 年で構成の効果のほうが大きいのは 3 部位(前立腺・子宮頸部・甲状腺)で、ほかは進行度ごとの効果のほうが大きい。膀胱は下がり、二つの効果がどちらも負である(第5節)。
第五に、この分け方には二つの注意が要る。 一つは進行度不明の人で、その割合は期によって動き(胃 17.3 % → 8.3 % → 7.2 %)、1993〜1999 年の二つの期では割合の分母が生存率の対象者数より 1.014〜1.218 倍大きい。もう一つは進行度の付け替えで、診断のしかたが変われば、人が別の進行度へ移るだけで進行度ごとの生存率がどれも上がりうる(ウィル・ロジャーズ現象)。本稿の「進行度ごとの効果」には、それが入りうる(第3・6節)。
第六に、分けているのは、見つかる進行度の構成と、進行度ごとの生存率である。
本稿の射程(scope note):新しい数学定理も新しい法則も主張しない。率の差を構成と層ごとの率に分けることも、進行度の付け替えが層ごとの率を見かけ上動かしうること(Feinstein ほか 1985)も既知である。本稿は公表の集計表の数を並べ、伸びを二つに分けるだけである。本稿は公開の集計データの数の形を述べる構造的解釈であり、医学的な助言・診断・治療の推奨ではない。著者は医師ではない。個人の健康に関する判断は医師・医療機関に相談すること。査読を経ていないプレプリントである。 検診の効き目を論じない。構成の動きの理由(検診・診断のしかた・症状)には立ち入らない。「進行度ごとの効果」を治療の進歩と読まない。進行度の付け替えと、同じ進行度の中の広がりの動きが分けられない。一人の見通しではない。 府県・地域を比べない。集計の対象地域は期によって違う(6 府県・7 府県・21 府県・22 府県)。データについて:出典として「国立がん研究センターがん情報サービス」と明記し、集計表の値は改変せずに載せ、本稿の計算(重みづけ平均・伸びの分け方)と分けて示す。進行度の分かる部位と期はすべて表に載せた。加えたのは、16 部位の生存率の伸びを、進行度の構成と進行度ごとの生存率に分けて並べたこと、胃では構成が伸びをほとんど運ばず、前立腺では半分を超えることを示したこと、割合の分母が 1993〜1999 年の期だけ違うことを見つけ、本稿の割合が対象者数から作るのでそれに左右されないことを確かめたことである。
1. 記法と問い
- 進行度:臨床進行度の限局・領域・遠隔(集計表の注のとおり)。
- 進行度の分かる人の生存率(本稿の計算):三つの進行度の 5 年相対生存率を、三つの対象者数で重みづけた平均。M026 と同じ。
- 伸びの分け方:二つの期の差 = 構成の効果 Σ(割合の差 × 生存率の平均)+ 進行度ごとの効果 Σ(割合の平均 × 生存率の差)(北川の分け方)。割合は進行度の分かる人の中の割合。
- 比べる期:1993〜1996 年 → 2003〜2005 年(診断の中点で 9.5 年・6 府県と 7 府県=ほぼ同じ地域)を主に、1993〜1996 年 → 2009〜2011 年(15.5 年・6 府県と 22 府県)を並べる(M023 と同じ置き方)。
問い:5 年生存率の上昇は、見つかる進行度の構成の動きと、進行度ごとの生存率の上昇に、どう分かれるか。
観察 1.1:M026 は、同じ年に診断された人たちで、部位の間の差を二つに分けた。本稿は同じ分け方を、同じ部位の診断年の間の差に当てる。
2. 下見と設計
正直に書く:本稿の設計は、表を見たあとに決めた。
| 中身 | |
|---|---|
| 進行度別の生存率 | 集計表のシート「推移データ(進行度別)」:6 つの期の限局・領域・遠隔の対象者数・5 年相対生存率・標準誤差(男女計) |
| 進行度の割合 | 同じ集計表のシート「推移データ(進行度の割合)」:同じ期の進行度ごとの対象者数・割合と進行度不明の割合 |
| 全体の生存率 | 同じ集計表のシート「推移データ(性別)」の男女計(比べる相手) |
| 見込みと、測ったこと | 下見の前は「胃の上昇は早い進行度で見つかる人が増えたことから来る」と見込んでいた。分けると、構成の効果は −0.3 点だった |
3. データと、その確かめ
計算 3.1 取得したファイルを SHA-256 で固定し、次のことを確かめた。
- 二つのシート(進行度別の生存率・進行度の割合)の対象者数が、部位 × 期のすべてで一致する。
- 三つの割合 + 進行度不明 = 100(四つの丸めの幅 0.2 の中・最大のずれ 0.10)。
- 割合の分母を三つの進行度それぞれから「対象者数 ÷ 割合 × 100」で逆算すると、部位 × 期ごとにそろう(ばらつき最大 0.013)。
- 対象者数が 10 未満の升目は 0 個。
- 集計表は、推移データの出典として 2009-2011 年生存率報告(Center for Cancer Control and Information Services, 2020)と Matsuda ほか(2011)を挙げている。
観察 3.2:割合の分母は、1993〜1999 年の二つの期だけ、生存率の対象者数より大きい。 分母 ÷ 生存率の対象者数は、2000〜2011 年の四つの期で 0.996〜1.008、1993〜1999 年の二つの期で 1.014〜1.218 である(全部位 1.096・1.092、肝臓の 1993〜1996 年 1.218)。理由は表に書かれていない。1993〜1999 年の進行度不明の割合は、後の期と同じ分母ではない。 本稿の「進行度の分かる人の中の割合」は三つの対象者数から作るので、この分母の違いに左右されない。
観察 3.3:進行度不明の割合は、全部位で 24.6 %(1993〜96 年)・22.6 %・13.8 %・14.6 %・20.1 %・12.3 %(2009〜11 年)と動く。2006〜08 年に大きくなるのは、対象地域が 7 府県から 21 府県に広がった期である。
4. 進行度の分かる人の生存率の推移
計算 4.1 進行度の分かる人の生存率(本稿の計算)と、かっこの中に全体の 5 年相対生存率(表・男女計)(%)。
| 部位 | 1993〜96 | 1997〜99 | 2000〜02 | 2003〜05 | 2006〜08 | 2009〜11 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 全部位 | 56.3(53.2) | 57.6(54.3) | 59.2(56.9) | 61.7(58.6) | 64.4(62.1) | 66.4(64.1) |
| 口腔・咽頭 | 53.5(53.2) | 54.6(52.9) | 54.4(54.6) | 56.7(54.3) | 61.2(60.2) | 64.6(63.5) |
| 食道 | 27.8(26.9) | 33.2(31.6) | 34.1(33.2) | 35.5(33.7) | 37.5(37.2) | 42.9(41.5) |
| 胃 | 63.8(61.6) | 64.8(62.1) | 66.2(64.3) | 66.0(63.3) | 67.1(64.6) | 69.0(66.6) |
| 結腸 | 70.7(68.9) | 70.9(68.9) | 70.7(69.7) | 72.1(70.1) | 73.2(71.6) | 73.1(71.2) |
| 直腸 | 66.8(64.6) | 67.5(65.2) | 67.1(66.1) | 69.8(67.5) | 71.8(70.1) | 73.5(71.8) |
| 肝臓 | 23.1(21.2) | 25.8(23.1) | 29.2(27.1) | 31.3(27.9) | 34.8(32.6) | 37.8(35.8) |
| 胆のう・胆管 | 22.1(19.6) | 22.3(20.2) | 24.0(21.8) | 24.1(21.1) | 24.7(22.5) | 26.7(24.5) |
| 膵臓 | 6.4(6.5) | 6.8(6.7) | 5.4(5.5) | 7.4(7.0) | 7.6(7.7) | 8.7(8.5) |
| 肺 | 23.6(22.5) | 27.6(25.6) | 30.6(29.0) | 32.1(29.7) | 33.9(31.9) | 36.7(34.9) |
| 乳房 | 85.6(84.4) | 86.7(85.5) | 88.1(87.7) | 90.0(89.1) | 92.0(91.1) | 93.1(92.3) |
| 子宮 | 75.7(74.4) | 74.1(72.5) | 75.1(74.2) | 76.7(75.0) | 78.4(76.9) | 79.7(78.7) |
| 子宮頸部 | 74.1(73.4) | 72.7(71.5) | 72.6(72.2) | 73.0(72.2) | 74.7(73.4) | 76.8(76.5) |
| 子宮体部 | 81.5(79.5) | 77.9(76.8) | 80.2(79.2) | 81.6(79.8) | 82.3(81.1) | 82.5(81.3) |
| 卵巣 | 50.5(49.4) | 53.7(52.0) | 53.3(53.3) | 57.1(55.0) | 59.9(58.0) | 61.6(60.0) |
| 前立腺 | 67.5(66.8) | 75.7(75.5) | 82.4(84.6) | 90.2(93.8) | 92.8(97.5) | 94.2(99.1) |
| 膀胱 | 81.3(77.8) | 78.6(76.5) | 79.2(77.2) | 76.4(73.5) | 76.8(76.1) | 75.4(73.3) |
| 甲状腺 | 92.7(92.0) | 93.2(92.4) | 92.0(92.1) | 93.2(92.2) | 94.3(93.7) | 95.0(94.7) |
観察 4.2:胃の進行度の分かる人の生存率は 63.8 → 66.0 → 69.0(1993〜96 年・2003〜05 年・2009〜11 年)、全体は 61.6 → 63.3 → 66.6 である。前立腺は 67.5 → 90.2 → 94.2 と大きく上がった。
5. 芯、伸びを二つに分ける
計算 5.1 進行度の分かる人の生存率の伸びを、構成の効果と進行度ごとの効果に分ける(点)。
| 部位 | 1993〜96 | 2003〜05 | 伸び | 構成 | 進行度ごと | 2009〜11 | 伸び | 構成 | 進行度ごと |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 全部位 | 56.3 | 61.7 | +5.4 | +1.0 | +4.3 | 66.4 | +10.1 | +0.6 | +9.5 |
| 口腔・咽頭 | 53.5 | 56.7 | +3.2 | −0.9 | +4.1 | 64.6 | +11.1 | −1.1 | +12.2 |
| 食道 | 27.8 | 35.5 | +7.7 | −0.3 | +8.0 | 42.9 | +15.1 | −1.2 | +16.3 |
| 胃 | 63.8 | 66.0 | +2.2 | −0.3 | +2.5 | 69.0 | +5.1 | +0.1 | +5.0 |
| 結腸 | 70.7 | 72.1 | +1.4 | −0.5 | +1.9 | 73.1 | +2.4 | −3.5 | +5.9 |
| 直腸 | 66.8 | 69.8 | +3.0 | −1.1 | +4.1 | 73.5 | +6.7 | −3.1 | +9.8 |
| 肝臓 | 23.1 | 31.3 | +8.2 | +0.4 | +7.8 | 37.8 | +14.7 | −0.9 | +15.6 |
| 胆のう・胆管 | 22.1 | 24.1 | +1.9 | −0.4 | +2.4 | 26.7 | +4.6 | −3.6 | +8.2 |
| 膵臓 | 6.4 | 7.4 | +1.0 | −0.5 | +1.5 | 8.7 | +2.4 | −1.7 | +4.1 |
| 肺 | 23.6 | 32.1 | +8.4 | +2.3 | +6.1 | 36.7 | +13.1 | +1.6 | +11.5 |
| 乳房 | 85.6 | 90.0 | +4.4 | +1.0 | +3.3 | 93.1 | +7.5 | +1.0 | +6.5 |
| 子宮 | 75.7 | 76.7 | +1.0 | −0.6 | +1.6 | 79.7 | +3.9 | −3.0 | +6.9 |
| 子宮頸部 | 74.1 | 73.0 | −1.1 | −1.5 | +0.4 | 76.8 | +2.7 | −4.8 | +7.5 |
| 子宮体部 | 81.5 | 81.6 | +0.0 | −1.3 | +1.3 | 82.5 | +1.0 | −3.0 | +3.9 |
| 卵巣 | 50.5 | 57.1 | +6.6 | +1.8 | +4.8 | 61.6 | +11.1 | −0.3 | +11.4 |
| 前立腺 | 67.5 | 90.2 | +22.7 | +13.8 | +8.8 | 94.2 | +26.6 | +15.0 | +11.7 |
| 膀胱 | 81.3 | 76.4 | −4.9 | −1.6 | −3.3 | 75.4 | −6.0 | −3.1 | −2.9 |
| 甲状腺 | 92.7 | 93.2 | +0.4 | +0.3 | +0.2 | 95.0 | +2.3 | +0.4 | +1.8 |
計算 5.2 胃の進行度ごとの 5 年相対生存率と、進行度の分かる人の中の割合(%)
| 期 | 限局の生存率 | 領域の生存率 | 遠隔の生存率 | 限局の割合 | 領域の割合 | 遠隔の割合 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1993〜96 | 94.4 | 40.2 | 3.1 | 54.1 | 30.5 | 15.3 |
| 1997〜99 | 95.2 | 39.8 | 2.9 | 55.3 | 29.4 | 15.3 |
| 2000〜02 | 95.9 | 43.2 | 3.9 | 56.1 | 27.3 | 16.6 |
| 2003〜05 | 96.0 | 44.8 | 5.1 | 55.2 | 27.1 | 17.7 |
| 2006〜08 | 95.9 | 50.0 | 5.7 | 55.7 | 25.2 | 19.0 |
| 2009〜11 | 96.7 | 51.9 | 6.6 | 58.0 | 22.3 | 19.7 |
観察 5.3:胃の伸びは、どちらの期間でも進行度ごとの効果が構成の効果より大きい(+2.5 対 −0.3、+5.0 対 +0.1)。限局の割合は少し増えたが、遠隔の割合も増え、二つが打ち消し合う。伸びのほとんどは、領域の生存率が 40.2 から 51.9 へ、遠隔が 3.1 から 6.6 へ上がったことから来ている。
観察 5.4:前立腺は逆である。 1993〜96 年 → 2003〜05 年の伸び +22.7 点のうち構成の効果が +13.8 点(0.61)、2009〜11 年まででも 0.56 が構成の効果である。限局の割合が 43.0 % から 66.1 %(2009〜11 年 69.5 %)に増え、遠隔が 40.3 % から 16.2 %(12.2 %)に減った。
観察 5.5:1993〜96 年 → 2003〜05 年で構成の効果のほうが大きいのは、16 部位のうち 3 部位(前立腺・子宮頸部・甲状腺)である。子宮体部は構成 −1.27・進行度ごと +1.30 で、二つの大きさがほぼ同じ(境目の上)なので、割合を丸めた値で計算すると 4 部位になる。1993〜96 年 → 2009〜11 年では 2 部位(前立腺・膀胱)である。膀胱は 1993〜96 年 → 2003〜05 年で −4.9 点下がり、構成・進行度ごとの二つの効果がどちらも負である。

図1:左は胃の進行度ごとの 5 年相対生存率と、進行度の分かる人の生存率(本稿の計算)。右は進行度の分かる人の中の、限局・領域・遠隔の割合。

図2:1993〜96 年診断から 2003〜05 年診断への、進行度の分かる人の生存率の伸び(◆)を、構成の効果(青)と進行度ごとの効果(橙)に分けたもの。
6. 進行度ごとの効果が表さないもの
観察 6.1:進行度の付け替え:診断の方法が変わり、以前なら限局とされた人の一部が領域に、領域の一部が遠隔に移ると、移った人は移った先ではいちばん状態の良い側に入るので、どの進行度の生存率も上がりうる。全体は何も変わらなくても。Feinstein ほか(1985)がこれを示し、ウィル・ロジャーズ現象と呼んだ。本稿の表だけでは、この付け替えと、同じ進行度の中で生存率が本当に上がった分を分けられない。
観察 6.2:進行度不明の人:本稿は進行度の分かる人だけで比べている。不明の割合が期によって動くので(観察 3.3)、「不明だった人に進行度が付くようになった」動きも、構成と進行度ごとの値の両方に入りうる。
7. 限界
- 進行度の付け替えを分けていない(観察 6.1)。
- 進行度不明の人を入れていない。 1993〜1999 年の不明の割合は、分母が後の期と違う。
- 対象地域が期によって違う。 1993〜96 年 → 2003〜05 年は 6 府県と 7 府県、→ 2009〜11 年は 22 府県である。
- 男女計だけを見た。 進行度別の値は男女計でしか公表されていない。
- 検診の効き目・治療の進歩を論じない。
- 一人の見通しではない。 府県・地域を比べない。
結び
胃がんの進行度の分かる人の 5 年生存率は、1993〜96 年から 2003〜05 年に 63.8 から 66.0 に上がった。その伸びは、構成の効果 −0.3 点と進行度ごとの効果 +2.5 点に分かれ、早い進行度で見つかる人が増えたことはほとんど運んでいなかった。前立腺は逆に、伸びの 0.61 が構成の効果だった。ただし進行度ごとの効果には、進行度の付け替えが入りうる。
分けるものは二つ、見つかる進行度の構成と、進行度ごとの生存率、である。
生存率が上がったと聞いたときは、それが見つかる進行度の動きなのか、同じ進行度の中の動きなのか、そして進行度の付け方が変わっていないかを、一緒に思い出す。
データと再現
| データ | 地域がん登録に基づく部位別 5 年相対生存率(1993〜2011 年診断・進行度別・男女計)の集計表(がん情報サービス・2026 年 9 月 26 日に利用) |
| 利用条件 | 出典として「国立がん研究センターがん情報サービス」と明記して利用。集計表の値は改変せずに載せ、本稿の計算(重みづけ平均・伸びの分け方)と分けて示した |
| 範囲 | 1993〜2011 年診断(6 つの期) |
| 検算 | 検算/M027.py(--zu で図も書き出す)。本文の数字はすべて 検算/M027_output.txt から取っている |
| 生データ | data/ に取得したファイルと SOURCES.md(URL・取得日・SHA-256・利用条件・ファイルの注の写し・言葉と計算の置き方) |
| 図 | 図/M027_zu1・図/M027_zu2(png・svg・英語版) |
参考文献
- Center for Cancer Control and Information Services, National Cancer Center (2020). Monitoring of Cancer Incidence in Japan – Survival 2009-2011 Report.
- Feinstein, A. R., Sosin, D. M., & Wells, C. K. (1985). The Will Rogers Phenomenon. New England Journal of Medicine. 10.1056/NEJM198506203122504
- Matsuda, T., Ajiki, W., Marugame, T., Ioka, A., Tsukuma, H., & Sobue, T. (2011). Population-based Survival of Cancer Patients Diagnosed Between 1993 and 1999 in Japan: A Chronological and International Comparative Study. Japanese Journal of Clinical Oncology. 10.1093/jjco/hyq167
- 国立がん研究センターがん情報サービス. 地域がん登録に基づく部位別 5 年相対生存率(1993〜2011 年診断)cancer_survival(1993-2011).xls(2026年9月26日に利用). https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/data/dl/excel/cancer_survival%281993-2011%29.xls
- 山岸勇輝 (2026). 報告された 5 年生存率は、報告のおよそ 10 年前に診断された人たちの数である [M023]. Zenodo. https://doi.org/10.5281/zenodo.22968328
- 山岸勇輝 (2026). 部位の 5 年生存率の違いは、進行度の構成と進行度ごとの生存率に分かれる。膀胱と肺は進行度ごとにはほぼ同じで、合わせると 69.6 対 41.9 になる [M026]. Zenodo. https://doi.org/10.5281/zenodo.22968675
作成にあたって:本稿の着想と内容は、著者自身の考察に基づくものです。文章の構成整理や英訳、数式の確認には AI(大規模言語モデル)の助力を得ました。最終的な内容の解釈や誤りがあれば、それらはすべて著者の責に帰します。お気づきの点があれば、ご教示いただければ幸いです。
書誌
山岸勇輝(2026)「胃がんの 5 年生存率の上昇は、早い進行度で見つかる人が増えたからではなかった」[M027]. Zenodo.
DOI: 10.5281/zenodo.22968793
日付の証拠(OpenTimestamps):日本語版の .ots・英語版の .ots・SHA256SUMS
予備の置き場所(ミラー。中身は上と同じです):PDF 日本語・PDF English・SHA256SUMS
住所:https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/M027・DOI 10.5281/zenodo.22968793・CC BY 4.0・プレプリント(査読を経ていません)・ORCID 0009-0006-8587-3450
引用するとき
山岸勇輝 (2026). 胃がんの 5 年生存率の上昇は、早い進行度で見つかる人が増えたからではなかった [M027]. YOI: https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/M027 ・ DOI: 10.5281/zenodo.22968793
Yamagishi, Y. (2026). The Rise in Stomach Cancer 5-Year Survival Did Not Come from More People Found at Early Stages [M027]. YOI: https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/M027; DOI: 10.5281/zenodo.22968793
@misc{yamagishi2026yoiM027,
author = {Yamagishi, Yuuki},
title = {The Rise in Stomach Cancer 5-Year Survival Did Not Come from More People Found at Early Stages},
year = {2026},
howpublished = {YOI: https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/M027},
doi = {10.5281/zenodo.22968793},
note = {Preprint}
}
指紋(SHA-256)と確かめ方
d21c6685e416b3f5f195870c05d213feb383c8eacb09123ba88b47536b722df3 yamagishi_M027_rise_stomach_cancer_5_year_survival_did_20260926_jp.pdfeeb77eb2a2bd558f1a0d4b938d1eb40588c15a387f9f8a68e437b10345c4220b yamagishi_M027_rise_stomach_cancer_5_year_survival_did_20260926_en.pdfPDF と .ots を同じ場所に保存し、opentimestamps.org に .ots、続けて PDF を落とすと、記録された日時が表示されます。PDF が 1 バイトでも変わっていれば通りません。