【F035】格子を変えると閾値は動き、形は動かない

要旨

本稿が問うのは、閾値を数値で書いたとき、その数値は何に属しているのか、である。答えは、数値は格子に属し、順序は属していない。新しい数学定理も新しい法則も主張しない。

第一に、同じ「二十 pips」が、格子によってまったく違う出来事になる。 USDJPY では、二十 pips を超える一本は五分足では上位 0.0048、四時間足では上位 0.2747 である。二百人に一人の出来事と、四人に一人の出来事が、同じ数値で書かれている(第3節)。

第二に、★ 同じ発火率を与える閾値は、格子を 48 倍にすると 7.0304 倍動く。 そしてその倍率は、拡散の予言 √48 = 6.9282 に +0.1022 で乗る(第3節)。

第三に、これが本稿の芯である。★ 発火率でそろえれば、形は格子で重なる。 発火した側の四時間先の値動きを全体で割った「層の比」は、四つの格子で最大 ÷ 最小が中央 1.0315 である。閾値は 7.0304 倍動くのに、層の比は 1.0315 倍しか動かない(第4節)。

第四に、順序も格子に属さない。 発火率を 0.30 から 0.01 へ下げると層の比は上がり、16 通りすべてで単調である(第4節)。

第五に、★ 予言④は外れた。方向は格子に属していた。 日次 t の絶対値が 2 以上になったのは 64 通りのうち 18 で、五分足では 16 通り中 13、四時間足では 0 である。しかも 18 通りすべてが負、つまり逆張り側である(第5節)。

第六に、ただしその方向は売買にならない。 D の中央は五分足で −0.3929 pips、実測スプレッドの中央は 0.7000 pips である(第5節)。合成乱数では閾値の比は 6.5909 倍で出るのに層の比は中央 0.9998、つまり 1 である(第6節)。

本稿の射程(scope note):新しい数学定理も新しい法則も主張しない。拡散における分位の √ 則、ボラティリティの群れ、短い時間尺度の平均回帰はすべて既知である。特定の商材や提唱者を論じない。実在の教材、その著者、販売元は主題ではなく、一切名指さない。売買を論じない。本稿はコストを引いた成績を出しておらず、第5節の方向は実測スプレッドの水準にとどまる(第7節)。平均回帰の機序を説明しない。細かい格子でだけ出る理由は測っていない(第7節)。信号の量を一つに固定している。直前の足の値動きの絶対値だけを使い、ATR や標準偏差では測っていない(第7節)。先の長さを一つに固定している。実時間で四時間先だけを見ている(第7節)。射程は日中・少数銘柄に限る。四銘柄・六年の測定である。月次の時系列モメンタム(数十市場・保有1〜12ヶ月)は学術的に文書化されており、本稿はそれを否定しない。予測を主張しない。

1. 記法と問い

「二十 pips 動いたら」「ATR の 1.5 倍を超えたら」。閾値はいつも数値で書かれる。

言われること 言われないこと
二十 pips を超えたら入る どの足で測った二十 pips か
この閾値がいちばん良かった その数値が、別の格子でも同じ出来事を指すのか
閾値を下げると件数が増える 増えた分が、同じ性質のものかどうか

観察 1.1:★ 五分足の二十 pips と四時間足の二十 pips は、同じ出来事ではない。 四時間足の一本は五分足の 48 本ぶんなので、同じ値動きに達する頻度がまるで違う。

観察 1.2:だから「閾値がいくつか」は、格子を言わなければ意味が定まらない。 ★ では格子を変えたとき、何が動いて何が動かないのか。

観察 1.3:分離子は格子(足の長さ)である。 銘柄・期間・信号の量・先の長さをすべて固定し、格子だけを変える。

問い:閾値を数値で書いたとき、その数値は何に属しているのか。

2. 測る量と設計を、先に書く

走らせる前に宣言し、実行時には変えていない。

格子 5m / 15m / 1h / 4h(中値・完成足のみ)
信号の量 直前の足の値動きの絶対値(pips)
発火率 0.30 / 0.10 / 0.05 / 0.01(上側の分位で切る)
先の長さ 実時間で四時間(5m なら 48 本・15m なら 16 本・1h なら 4 本・4h なら 1 本)
測る量 閾値(pips)/層の比(発火した側の |先の値動き| ÷ 全体)/D と日次 t
基準線 足の中まで合成乱数(3 系列)
分離子 格子(足の長さ)
銘柄・期間 USDJPY・EURUSD・GBPUSD・XAUUSD/2019–2024

観察 2.1:★ 発火率でそろえるのが要である。 閾値を数値で固定すると、格子によって件数が何十倍も変わり、件数の違いと性質の違いが混ざる。 上位何割かでそろえれば、件数は同じになる。

観察 2.2:★ 先の長さは実時間でそろえる。 「24 本先」では、五分足の 2 時間と四時間足の 4 日を比べることになる。どの格子でも四時間先を見る。

観察 2.3:判定は足 i の終値で行い、そこから先を見る。 先読みは無い。

観察 2.4:本数は格子ごとに 9,440 本から 438,456 本である。 四時間足がいちばん少ない。

予言(測る前に書いた)

① 同じ発火率を与える閾値(pips)は、格子を五分→四時間(48 倍)にすると大きく動く。

② 拡散なら、閾値は足の長さの平方根に比例する。五分→四時間は 48 倍なので、√48 = 6.9282 倍になるはずである。

③ 発火率でそろえれば、あとに続く値動きの比は格子でほぼ同じになるはずである。⇒ 閾値の数値は格子に属し、順序は属さない。

④ 方向(D)は、どの格子・どの発火率でもほぼ 0 のままのはずである。

⑤ 合成乱数では ① と ② は再現するが、③ の層の比は 1 になるはずである([F033] で、合成乱数には大きさの構造が無いと測ってある)。

3. 同じ発火率を与える閾値は、格子でどれだけ動くか

計算 3.1 閾値(pips・四銘柄の中央)

発火率 5m 15m 1h 4h 4h ÷ 5m
0.30 2.8500 4.9250 9.9250 19.9675 7.0061
0.10 5.9500 10.3250 20.8550 41.9750 7.0546
0.05 8.2250 14.3250 29.0500 58.3250 7.0912
0.01 15.2500 26.4500 54.2038 105.0217 6.8867

観察 3.2:★ 4h ÷ 5m の比は中央 7.0304、幅 6.8867 から 7.0912 である。 予言①は当たった。

観察 3.3:★ そして拡散の予言に乗る。 √48 = 6.9282 に対し、ずれは中央 +0.1022 である。足の長さを 48 倍にすると、同じ発火率を与える閾値は √48 倍になる。

計算 3.4 同じ「二十 pips」が、格子でどれだけ違う出来事になるか

銘柄 5m で上位 4h で上位
USDJPY 0.0048 0.2747
EURUSD 0.0016 0.1976
GBPUSD 0.0044 0.3271
XAUUSD 0.0545 0.6138

観察 3.5:★ EURUSD では、二十 pips は五分足で上位 0.0016、四時間足で上位 0.1976 である。 六百本に一本の出来事と、五本に一本の出来事が、同じ数値で書かれている。

観察 3.6:銘柄でも違う。 同じ五分足でも、二十 pips は EURUSD で上位 0.0016、XAUUSD で上位 0.0545 である。閾値の数値は、格子にも銘柄にも属している。 RSI の「買われすぎ 70」が足種に属することは [F004] で測ってある。本稿はそれを、価格そのもので測った閾値について確かめている。

図1 閾値は格子に属している

図1:横が格子(足の長さ・分)、縦が同じ発火率を与える閾値(pips)。どちらも対数目盛り。印は発火率、破線は拡散の予言(足の長さの平方根に比例)である。

4. 発火率でそろえたら、形は格子で同じか

先の長さは実時間でそろえてある。どの格子でも四時間先を見る。

計算 4.1 層の比(発火した側の四時間先の値動き ÷ 全体・四銘柄の中央)

発火率 5m 15m 1h 4h 最大 ÷ 最小
0.30 1.2874 1.2975 1.2832 1.2585 1.0310
0.10 1.5516 1.5649 1.5575 1.5221 1.0281
0.05 1.7305 1.7328 1.7509 1.6967 1.0319
0.01 2.1834 2.2467 2.3611 2.2183 1.0813

観察 4.2:★ これが本稿の芯である。閾値は 7.0304 倍動くのに、層の比は 1.0315 倍しか動かない。 格子を 48 倍にしても、発火率でそろえれば形は重なる。

観察 4.3:層の比そのものは、発火率で大きく動く。 0.30 の 1.2874 から 0.01 の 2.3611 まで上がる。動かないのは「格子で比べたとき」であって、「発火率で比べたとき」ではない。

計算 4.4 銘柄ごとの層の比(発火率 0.05)

銘柄 5m 15m 1h 4h 最大 ÷ 最小
USDJPY 1.9560 1.9635 1.9567 1.9925 1.0187
EURUSD 1.7073 1.6844 1.6941 1.5965 1.0694
GBPUSD 1.7537 1.7772 1.7728 1.7172 1.0350
XAUUSD 1.6897 1.6884 1.7290 1.6763 1.0314

観察 4.5:銘柄ごとに見ても同じである。 最大 ÷ 最小は 1.0187 から 1.0694 にとどまる。★ 四つの銘柄で水準は違う(1.5965 から 1.9925)のに、格子を変えても動かないという性質は共通である。

観察 4.6:★ 順序も格子に属さない。 発火率を 0.30 から 0.01 へ下げたとき層の比が単調に上がったのは、16 通りすべてである。「閾値を厳しくするほど、そのあと大きく動く」という順序は、どの格子でも同じ向きに成り立つ。

図2 発火率でそろえると、形は格子で重なる

図2:横が発火率(右へ行くほど厳しい)、縦が層の比。四本の実線が四つの格子、灰色の破線が合成乱数である。 点線は 1、つまり「発火しても先の値動きは全体と変わらない」ところである。

5. 方向はどうか、予言④は外れた

大きく動いた直後に順張りすると、どうなるか。

計算 5.1 日次 t(四銘柄の中央)

発火率 5m 15m 1h 4h
0.30 −4.1513 −2.5204 −0.8296 −0.4167
0.10 −3.8014 −1.7188 −0.8868 −0.3439
0.05 −3.0412 −1.1898 −0.8400 +0.0361
0.01 −1.9831 −1.1045 −0.1251 +0.6607

観察 5.2:★ 予言④は外れた。 日次 t の絶対値が 2 以上になったのは 64 通りのうち 18 である。「どの格子でも 0 のまま」ではなかった。

計算 5.3 外れ方には形がある

格子 |t|≥2 の数 うち負 t の中央 D の中央 実測スプレッド中央
5m 13 13 −3.0412 −0.3929 0.7000
15m 5 5 −1.6337 −0.4642 0.7000
1h 0 0 −0.6719 −0.1123 0.7000
4h 0 0 −0.2611 −0.3846 0.7000

観察 5.4:★ 細かい格子ほど出て、四時間足では消える。 五分足は 16 通り中 13、十五分足は 5、一時間足と四時間足は 0 である。そして 18 通りすべてが負、つまり逆張り側である。

観察 5.5:★ つまり方向も格子に属している。 ただし属し方が違う。 大きさの形は格子を変えても動かなかったが、方向は格子を粗くすると消える。

観察 5.6:しかしその方向は売買にならない。 D の中央は五分足で −0.3929 pips、十五分足で −0.4642 pips である。実測スプレッドの中央は 0.7000 pips で、どちらもそれ以下である。 ★ 符号を反対にしても、コストが先に食う。

観察 5.7:機序は測っていない。 ★ 細かい格子でだけ逆張り側に出る理由は、本稿では調べていない。

6. 基準線、合成乱数で同じことをする

作り方の上で、方向の情報も大きさの構造も無い系列である。

計算 6.1 合成乱数の閾値と層の比(四銘柄 × 3 系列の中央)

発火率 閾値 5m 閾値 4h 4h ÷ 5m 層の比 5m 層の比 4h
0.30 4.6032 30.4873 6.6231 0.9985 1.0109
0.10 7.2987 48.0262 6.5801 0.9971 1.0029
0.05 8.7007 57.4394 6.6017 0.9960 1.0046
0.01 11.4450 75.0068 6.5537 0.9902 1.0657

観察 6.2:閾値の比は合成乱数でも出る。 4h ÷ 5m は中央 6.5909 倍で、拡散の予言 6.9282 に近い。★ 閾値が √ で伸びるのは市場の性質ではなく、独立な増分を足し合わせることの算術である。

観察 6.3:★ だが層の比は 1 である。 中央 0.9998、幅 0.9781 から 1.0657 である。大きく動いた直後でも、そのあとの値動きは全体と変わらない。

観察 6.4:★ 実測は違う。 発火率 0.01 での層の比は四格子の中央で 2.2325 である。予言⑤は当たった。層の比が 1 を超えるのは市場の性質で、閾値が √ で伸びるのは算術である。

観察 6.5:この二つが分けられるのは、基準線が何についてゼロかを測ってあるからである。 合成乱数に大きさの構造が無いことは [F033] で測った。本稿はその結果をそのまま使っている。

7. 限界

  1. ⚠️ 予言④が外れた。 方向は五分足と十五分足で逆張り側に出た(64 通りのうち 18)。本稿はその外れを書き、格子ごとに分けて形を示している。
  2. 平均回帰の機序を説明していない。 細かい格子でだけ出る理由は測っていない。
  3. 売買を論じていない。 コストを引いた成績は出しておらず、D は実測スプレッド 0.7000 pips の水準にとどまる。
  4. 信号の量を一つに固定している。 直前の足の値動きの絶対値だけを使い、ATR や標準偏差では測っていない。
  5. 先の長さを一つに固定している。 実時間で四時間先だけを見ている。
  6. 発火率を四つに固定している。 0.30 から 0.01 までで、それより細かい側は見ていない。
  7. スプレッドの中央が四格子で同じ値に出ている。 ティックのスプレッドを足へ集計した値なので、格子で分かれていない。執行の議論には使えない。
  8. 四銘柄・六年である。 他の市場、他の期間について述べるものではない。

結び

「二十 pips 動いたら」。閾値はいつも数値で書かれる。だがその数値は、どの足で測ったかを言わなければ意味が定まらない。

USDJPY では、二十 pips を超える一本は五分足では上位 0.0048、四時間足では上位 0.2747 である。 EURUSD では 0.0016 と 0.1976 である。★ 六百本に一本の出来事と、五本に一本の出来事が、同じ数値で書かれている。

同じ発火率を与える閾値は、格子を 48 倍にすると 7.0304 倍動く。 ★ そしてその倍率は、拡散の予言 √48 = 6.9282 に +0.1022 で乗る。 閾値が √ で伸びるのは市場の性質ではない。合成乱数でも 6.5909 倍出る。独立な増分を足し合わせることの算術である。

★ だが発火率でそろえれば、形は格子で重なる。 層の比の最大 ÷ 最小は中央 1.0315 である。閾値は 7.0304 倍動くのに、層の比は 1.0315 倍しか動かない。 そして発火率を下げると層の比が上がるという順序は、16 通りすべてで成り立つ。

したがって、捨てているのは「二十」という数値であって、残しているのは「厳しくするほど大きく動く」という順序である。 ★ 数値は格子に属し、順序は属していない。

★ 予言は一つ外れた。方向も格子に属していた。 日次 t の絶対値が 2 以上になったのは 64 通りのうち 18 で、五分足では 16 通り中 13、四時間足では 0 である。そして 18 通りすべてが負、つまり逆張り側である。 大きさの形は格子を変えても動かないのに、方向は格子を粗くすると消える。

ただしその方向は売買にならない。 D の中央は五分足で −0.3929 pips、実測スプレッドの中央は 0.7000 pips である。符号を反対にしても、コストが先に食う。

だから閾値を報告するときに必要なのは、数値ではなく発火率である。 ★ 「二十 pips」と書けば格子が変わった瞬間に別の手法になるが、「上位 5%」と書けば同じ手法のままでいられる。

データと再現

データ 為替は Dukascopy 由来のティック(2019 年以降はミリ秒・bid・ask まで一致することを確認済み)。金は Dukascopy
期間 2019–2024(六年)
銘柄 USDJPY・EURUSD・GBPUSD・XAUUSD
足 5m・15m・1h・4h。中値・完成足の終値のみ。ティックの無い足は作らない
信号の量 直前の足の値動きの絶対値(pips)
発火率 0.30・0.10・0.05・0.01(上側の分位で切る)
先の長さ 実時間で四時間(5m 48 本・15m 16 本・1h 4 本・4h 1 本)
測る量 閾値(pips)/層の比/D =(順張りの符号 × 先の値動き)と日次 t
基準線 足の中まで合成乱数(3 系列)。一定のばらつきの差を足して作る
検算 検算/F035.py(--zu で図も書き出す)。本文の数字はすべて 検算/F035_output.txt から取っている
図 図/F035_zu1・図/F035_zu2(png・svg・英語版)
乱数の種 固定。再実行しても同じ値が出る
土台の検査 _ツール/audit_bars.py(足の先読み・夏時間・日の区切り)。記録は _土台の検査.txt

参考文献

  • 山岸勇輝 (2026). RSI の「買われすぎ 70」は、自分が選んだ足種に属している [F004]. Zenodo. 10.5281/zenodo.22881156
  • 山岸勇輝 (2026). 合成乱数には、ボラティリティの群れが無い [F033]. Zenodo. 10.5281/zenodo.22893674

作成にあたって:本稿の着想と内容は、著者自身の考察に基づくものです。文章の構成整理や英訳、数式の確認には AI(大規模言語モデル)の助力を得ました。最終的な内容の解釈や誤りがあれば、それらはすべて著者の責に帰します。お気づきの点があれば、ご教示いただければ幸いです。

書誌

山岸勇輝(2026)「格子を変えると閾値は動き、形は動かない」[F035]. Zenodo.
DOI: 10.5281/zenodo.22893852

YOI F035FX と金融ビットコインに記録済み

日付の証拠(OpenTimestamps):日本語版の .ots・英語版の .ots・SHA256SUMS

予備の置き場所(ミラー。中身は上と同じです):PDF 日本語・PDF English・SHA256SUMS

住所:https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/F035・DOI 10.5281/zenodo.22893852・CC BY 4.0・プレプリント(査読を経ていません)・ORCID 0009-0006-8587-3450

引用するとき

山岸勇輝 (2026). 格子を変えると閾値は動き、形は動かない [F035]. YOI: https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/F035 ・ DOI: 10.5281/zenodo.22893852

Yamagishi, Y. (2026). Change the Grid and the Threshold Moves While the Shape Does Not [F035]. YOI: https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/F035; DOI: 10.5281/zenodo.22893852

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