【F032】シャープレシオは、測る間隔に属している

要旨

本稿が問うのは、年率シャープレシオが測る間隔に依るのか、である。答えは、依る。そしてその依り方は恒等式で書ける。新しい数学定理も新しい法則も主張しない。

第一に、同じ系列でも間隔を変えると年率シャープレシオは動く。 一時間 ÷ 一週間 の比は 0.8808 から 1.4094(中央 0.9375)である(第3節)。

第二に、★ 動いているのは分母だけである。 平均 × 年あたりの本数は 0.060000 から 0.060657 とほぼ不動なのに、ばらつき × √年あたりの本数は 0.084779 から 0.091200 まで動く(第5節)。

第三に、これが本稿の芯である。★ ずれは分散比で書ける。 シャープの比と 1 ÷ √分散比 の差は中央 −0.000832 である。年率化は「収益率が独立である」という仮定を置いており、分散比はその仮定が正しいかを測る量である(第4節)。

第四に、一致することは検算であって、発見ではない。 恒等式に近いので、一致しなかったときにこそ計算を疑うべきである(第4節)。

第五に、ただし分母が 0 に近いと比は壊れる。 GBPUSD の常に買いは年率シャープが −0.0320 と −0.0227 でほぼ 0 なので、比 0.7095 には意味がない。差も −0.271083 と大きく外れる(第4節)。

第六に、★ そして合成乱数でも比は 0.8689 から 1.0422 まで散る。 実測の分散比は中央 0.9493 で 1 を下回るが、乱数でも 0.8001 まで下がるので、本稿は平均回帰を効果として主張しない(第6節)。

本稿の射程(scope note):新しい数学定理も新しい法則も主張しない。シャープレシオ、分散比、年率化の √ 則はすべて既知である。特定の商材や提唱者を論じない。実在の教材、その著者、販売元は主題ではなく、一切名指さない。売買を論じない。コストを入れていないので、本稿の数字は売買の成績ではない(第7節)。シャープの比 = 1 ÷ √分散比 は恒等式に近い。一致は検算であって発見ではない(第4節)。平均回帰を主張しない。実測の分散比は 1 を下回るが、合成乱数でも同じだけ下がる(第6節)。無リスク金利を引いていない。本稿のシャープレシオは平均 ÷ ばらつきである(第7節)。間隔を四つに固定する。一時間・四時間・一日・一週間である(第2節)。一週間の標本は少ない。銘柄あたり 290 から 304 個しかなく、分散比の推定が不安定である(第7節)。射程は日中・少数銘柄に限る。四銘柄・六年・1 時間足の測定である。月次の時系列モメンタム(数十市場・保有1〜12ヶ月)は学術的に文書化されており、本稿はそれを否定しない。予測を主張しない。

1. 記法と問い

年率シャープレシオを一つだけ書いて報告することがある。

報告されること 報告されないこと
年率シャープレシオ どの間隔で測った収益率を √ で伸ばしたか
期間と銘柄 収益率が独立だという仮定を確かめたか
年率化した数字 別の間隔で測ったらいくつになるか

観察 1.1:★ 年率化は、収益率が独立だという仮定を置いている。 k 期間分の分散が k 倍になるのは独立なときだけで、そのときに限り √k で割って戻せる。

観察 1.2:★ 独立でなければ、間隔ごとに違う年率シャープレシオが出る。 どれも同じデータから出ているのに、値が違う。

観察 1.3:分離子は、収益率を測る間隔である。 データ・期間・銘柄・系列をすべて固定し、何本ずつまとめてから測るかだけを変える。

観察 1.4:★ そしてずれの大きさは、分散比で書ける。 分散比 = k 期間の分散 ÷(k × 1 期間の分散)で、独立なら 1 である。

問い:年率シャープレシオは、測る間隔に依るのか。

2. 測る量と設計を、先に書く

予言(走らせる前に書いた)

① 収益率が独立なら、どの間隔で測っても年率シャープレシオは同じになる。

② 独立でなければずれる。 ずれの向きは分散比が決める。分散比 > 1(正の自己相関)なら、長い間隔で測ったシャープは小さくなる。

③ ★ 年率シャープレシオの比は、1 ÷ √分散比 にほぼ一致するはずである。これは恒等式に近いので、一致することは検算であって発見ではない。

④ ★ 方向の情報がゼロの合成乱数では、分散比が 1、比も 1 になるはずである。

設計(走らせる前に宣言し、実行時に変えていない)

項目 決めたこと
格子 1 時間足・中値・完成足のみ
間隔 1 本(一時間)/ 4 本(四時間)/ 24 本(一日)/ 120 本(一週間)
系列 常に買い(対数収益率)/ 移動平均(20)の傾きの符号を掛けたもの
年率化 √(年あたりの本数)。年あたりの本数は、実際の足の数から出す
比べる量 年率シャープレシオ / 分散比 / 1 ÷ √分散比
コスト 入れない。無リスク金利も引かない
基準線 足の中まで合成乱数(3 系列)
銘柄 USDJPY・EURUSD・GBPUSD・XAUUSD
期間 2019–2024

観察 2.1:★ 符号は、前の足までで決まる量から作っている。 足 i の時点で分かる移動平均の傾きで、i から i+1 への収益率を取る。先読みは無い。

観察 2.2:年あたりの本数は、実際の足の数から出している。 為替は土日に止まるので、暦の時間で割らずに、実際に何本あったかを数えている。 一時間足で 5,852 から 6,094 本である。

観察 2.3:k 本ずつまとめるとき、端数は捨てている。 一週間(120 本)では最大 119 本が落ちるが、34,891 から 36,553 本のうちの 119 本なので、平均への影響は小さい。

3. 同じ系列を、四つの間隔で測る

計算 3.1 間隔ごとの年率シャープレシオ(常に買い)

銘柄 間隔 件数 年あたり 年率シャープ
USDJPY 一時間 36,533 6,090 0.6672
USDJPY 一日 1,522 254 0.6600
USDJPY 一週間 304 51 0.7155
EURUSD 一時間 36,553 6,094 −0.2261
EURUSD 一週間 304 51 −0.2237
GBPUSD 一時間 36,534 6,091 −0.0320
GBPUSD 一週間 304 51 −0.0227
XAUUSD 一時間 34,891 5,852 0.7973
XAUUSD 一日 1,453 244 0.8103
XAUUSD 一週間 290 49 0.8076

計算 3.2 間隔ごとの年率シャープ(四銘柄の中央)

系列 一時間 四時間 一日 一週間 一時間 ÷ 一週間
常に買い 0.3176 0.3159 0.3143 0.3464 0.9170
傾きの符号 0.2739 0.2827 0.2636 0.2920 0.9382

観察 3.3:同じ系列なのに、間隔を変えると年率シャープレシオが動く。 一時間 ÷ 一週間 の比は 0.8808 から 1.4094(中央 0.9375)である。

観察 3.4:★ XAUUSD の傾きの符号は、一時間で 0.9053、一週間で 1.0278 である。 同じ六年・同じ売買で、報告する数字が 1 を下回るか上回るかが変わる。

観察 3.5:年率シャープの幅は、全 16 通りで −0.4307 から 1.0278 である。 本稿はこの水準を主張しない。 コストも無リスク金利も入れていないからである。

観察 3.6:件数は間隔とともに激減する。 一時間の 36,533 個が、一週間では 304 個になる。★ 推定のばらつきも、その分だけ増える。

図1 同じ系列でも、測る間隔を変えると年率シャープが動く

図1:横が収益率を測る間隔(対数)、縦が年率シャープレシオ。左が常に買い、右が傾きの符号である。

4. ずれの向きは、分散比が決める

計算 4.1 分散比と、シャープの比

系列 銘柄 間隔 分散比 1 ÷ √分散比 シャープの比 差
常に買い USDJPY 四時間 1.0096 0.9952 0.9979 0.0027
常に買い USDJPY 一日 1.0286 0.9860 0.9892 0.0032
常に買い USDJPY 一週間 0.8889 1.0607 1.0723 0.0116
常に買い XAUUSD 一日 0.9512 1.0253 1.0163 −0.0090
常に買い GBPUSD 一週間 1.0400 0.9806 0.7095 −0.2711
傾きの符号 USDJPY 一週間 0.8778 1.0673 1.0662 −0.0011
傾きの符号 EURUSD 一週間 0.7520 1.1532 1.1041 −0.0491
傾きの符号 GBPUSD 一日 0.9906 1.0047 1.0134 0.0087
傾きの符号 XAUUSD 四時間 0.9948 1.0026 1.0029 0.0003
傾きの符号 XAUUSD 一週間 0.7634 1.1445 1.1354 −0.0092

観察 4.2:★ これが本稿の芯である。 シャープの比と 1 ÷ √分散比 の差は中央 −0.000832 である。ずれは分散比で書ける。

観察 4.3:一致することは検算であって、発見ではない。 年率化が √k で割る操作であり、分散比がその k 倍からのずれを測る量なので、二つは同じことを別の側から書いている。 ★ 一致しなかったときにこそ、計算を疑うべきである。

観察 4.4:そして実際、一つだけ大きく外れた。 GBPUSD の常に買いの一週間は差が −0.2711 である。★ 年率シャープが −0.0320 と −0.0227 でほぼ 0 なので、その比 0.7095 には意味がない。 分母が 0 に近いと、比は壊れる。

観察 4.5:分散比の幅は 0.7520 から 1.0521(中央 0.9493)で、1 より大きいものは 24 のうち 4 である。 多くが 1 を下回る、つまり長い間隔ほど分散が伸び悩む形だが、それが平均回帰かどうかは第6節で見る。

観察 4.6:★ 年率化は仮定を置いている。 「収益率が独立だから、k 期間の分散は k 倍になる」という仮定である。分散比は、その仮定が正しいかを測る量そのものである。

図2 ずれは 1 ÷ √分散比 に乗る(=検算)

図2:横が分散比、縦がシャープの比(その間隔 ÷ 一時間)。破線が 1 ÷ √分散比 で、点が乗っていれば恒等式が成り立っている。

5. 動いているのは、分子か分母か

計算 5.1 平均とばらつきを、間隔ごとにそのまま並べる(USDJPY)

系列 間隔 平均 ばらつき 平均 × 年あたり ばらつき × √年あたり
常に買い 一時間 0.00000985 0.00115227 0.060000 0.089924
常に買い 四時間 0.00003951 0.00231560 0.060163 0.090355
常に買い 一日 0.00023720 0.00572508 0.060194 0.091200
常に買い 一週間 0.00119514 0.01190036 0.060657 0.084779
傾きの符号 一時間 0.00001155 0.00115195 0.070327 0.089899
傾きの符号 四時間 0.00004630 0.00224689 0.070489 0.087675
傾きの符号 一日 0.00027790 0.00578841 0.070521 0.092209
傾きの符号 一週間 0.00138425 0.01182304 0.070254 0.084229

観察 5.2:★ 平均 × 年あたりの本数は、どの間隔でもほぼ同じである。 常に買いで 0.060000 から 0.060657、傾きの符号で 0.070254 から 0.070521 である。

観察 5.3:★ これは当然である。 対数収益率の和は、何本ずつまとめても同じだからで、ここが動いたら計算が壊れている。

観察 5.4:★ 動くのは、ばらつき × √年あたりの本数の側である。 常に買いで 0.084779 から 0.091200、傾きの符号で 0.084229 から 0.092209 である。

観察 5.5:★ したがって年率シャープが動くのは、分母のせいである。 同じ利益を、違う大きさの「危険」で割っている。

観察 5.6:そしてどの間隔が正しいかは、本稿では決まらない。 ★ 決めるのは「どの時間尺度で資金を見るか」であって、データではない。 一日ごとに口座を見る人と、一週間ごとに見る人では、同じ売買でも危険の大きさが違う。

6. 基準線、方向の情報がゼロの系列で、同じことをする

計算 6.1 実測と合成乱数(四銘柄の中央)

系列 間隔 分散比 年率シャープ
常に買い 一時間 実測 1.0000 0.3176
常に買い 一時間 乱数 1.0000 0.4494
常に買い 一日 実測 0.9337 0.3143
常に買い 一日 乱数 1.0008 0.4532
常に買い 一週間 実測 0.9369 0.3464
常に買い 一週間 乱数 1.0514 0.4409
傾きの符号 一日 実測 0.9604 0.2636
傾きの符号 一日 乱数 0.9875 0.4896
傾きの符号 一週間 実測 0.8174 0.2920
傾きの符号 一週間 乱数 0.9401 0.4786

観察 6.2:予言④は中央では当たった。 合成乱数の分散比は中央 0.9958(理論は 1)、一時間 ÷ 一週間 の比は中央 0.9834 である。

観察 6.3:だが乱数でも大きく散る。 分散比は 0.8001 から 1.1044、比は 0.8689 から 1.0422 である。★ 独立に作ってあるのにこれだけ散るのは、一週間の標本が 290 から 304 個しかないからである。

観察 6.4:★ したがって、実測の分散比が 1 を下回ること(中央 0.9493)を平均回帰の証拠にはできない。 乱数でも 0.8001 まで下がる。 この基準線に大きさの構造が無いことは、[F033] で測ってある。

観察 6.5:実測の比の中央 0.9375 は、乱数の 0.9834 より低い。 ★ 平均回帰の徴候でありうるが、幅が重なっているので、本稿はそれを効果として主張しない。

観察 6.6:★ 一方、恒等式の側は乱数でも実測でも同じように成り立つ。 本稿が主張するのはそちらで、「年率シャープは間隔に依り、その依り方は分散比で書ける」である。

7. 限界

  1. ⚠️ シャープの比 = 1 ÷ √分散比 は恒等式に近い。 一致は検算であって発見ではない。本稿はそう書いている。
  2. 分母が 0 に近いと比が壊れる。 GBPUSD の常に買いはシャープがほぼ 0 なので、比 0.7095 には意味がない。
  3. 平均回帰を主張しない。 実測の分散比は 1 を下回るが、合成乱数でも同じだけ下がる。
  4. 一週間の標本が少ない。 銘柄あたり 290 から 304 個しかなく、分散比の推定が不安定である。
  5. 無リスク金利を引いていない。 本稿のシャープレシオは平均 ÷ ばらつきである。
  6. コストを入れていない。 したがって本稿の数字は売買の成績ではない。
  7. 間隔を四つに固定している。 別の間隔では数字が変わる。端数は捨てている。
  8. 四銘柄・六年である。 他の市場、他の期間について述べるものではない。

結び

同じ系列を、一時間・四時間・一日・一週間の四つの間隔で測った。年率シャープレシオの比(一時間 ÷ 一週間)は 0.8808 から 1.4094、中央 0.9375 である。★ XAUUSD の傾きの符号は、一時間で 0.9053、一週間で 1.0278 になる。同じ六年・同じ売買で、報告する数字が 1 を下回るか上回るかが変わる。

★ 動いているのは分母だけである。 平均 × 年あたりの本数は 0.060000 から 0.060657 とほぼ不動で、これは対数収益率の和が何本ずつまとめても同じだからである(ここが動いたら計算が壊れている)。動くのは、ばらつき × √年あたりの本数の側(0.084779 から 0.091200)である。

同じ利益を、違う大きさの「危険」で割っている。

★ そしてそのずれは、分散比で書ける。 シャープの比と 1 ÷ √分散比 の差は中央 −0.000832 である。一致することは検算であって、発見ではない。 年率化は「収益率が独立だから k 期間の分散は k 倍になる」という仮定を置いており、分散比はその仮定が正しいかを測る量そのものである。

一つだけ大きく外れた。 GBPUSD の常に買いの一週間は差が −0.2711 である。年率シャープが −0.0320 と −0.0227 でほぼ 0 なので、その比 0.7095 には意味がない。分母が 0 に近いと、比は壊れる。

実測の分散比は中央 0.9493 で 1 を下回るが、本稿は平均回帰を主張しない。 合成乱数でも 0.8001 まで下がるからである。一週間の標本が 290 から 304 個しかないので、独立に作った系列でもこれだけ散る。

★ したがって、年率シャープレシオを報告するときに必要なのは、どの間隔で測ったかである。 そしてどの間隔が正しいかは、データが決めない。 決めるのは「どの時間尺度で資金を見るか」である。一日ごとに口座を見る人と一週間ごとに見る人では、同じ売買でも危険の大きさが違う。

データと再現

データ 為替は Dukascopy 由来のティック(2019 年以降はミリ秒・bid・ask まで一致することを確認済み)。金は Dukascopy
期間 2019–2024(六年)
銘柄 USDJPY・EURUSD・GBPUSD・XAUUSD
足 1 時間足・中値・完成足の終値のみ。ティックの無い足は作らない
間隔 1・4・24・120 本(一時間・四時間・一日・一週間)。端数は捨てる
系列 常に買い(対数収益率)/ 移動平均(20)の傾きの符号を掛けたもの
年率化 √(年あたりの本数)。年あたりの本数は実際の足の数から出す
コスト 入れない。無リスク金利も引かない
検算 検算/F032.py(--zu で図も書き出す)。本文の数字はすべて 検算/F032_output.txt から取っている
図 図/F032_zu1・図/F032_zu2(png・svg・英語版)
乱数の種 固定。再実行しても同じ値が出る
土台の検査 _ツール/audit_bars.py(足の先読み・夏時間・日の区切り)。記録は _土台の検査.txt

参考文献

  • 山岸勇輝 (2026). 合成乱数には、ボラティリティの群れが無い [F033]. Zenodo. 10.5281/zenodo.22893674

作成にあたって:本稿の着想と内容は、著者自身の考察に基づくものです。文章の構成整理や英訳、数式の確認には AI(大規模言語モデル)の助力を得ました。最終的な内容の解釈や誤りがあれば、それらはすべて著者の責に帰します。お気づきの点があれば、ご教示いただければ幸いです。

書誌

山岸勇輝(2026)「シャープレシオは、測る間隔に属している」[F032]. Zenodo.
DOI: 10.5281/zenodo.22893620

YOI F032FX と金融ビットコインに記録済み

日付の証拠(OpenTimestamps):日本語版の .ots・英語版の .ots・SHA256SUMS

予備の置き場所(ミラー。中身は上と同じです):PDF 日本語・PDF English・SHA256SUMS

住所:https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/F032・DOI 10.5281/zenodo.22893620・CC BY 4.0・プレプリント(査読を経ていません)・ORCID 0009-0006-8587-3450

引用するとき

山岸勇輝 (2026). シャープレシオは、測る間隔に属している [F032]. YOI: https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/F032 ・ DOI: 10.5281/zenodo.22893620

Yamagishi, Y. (2026). The Sharpe Ratio Belongs to the Interval You Measured It On [F032]. YOI: https://www.yamagishiyuuki.com/yoi/F032; DOI: 10.5281/zenodo.22893620

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